Q.
女性ホルモン量と薄毛は関係があるのでしょうか?最近更年期のようなのですが、薄毛が気になります。
A.
更年期症状には様々な症状がありますが、髪の症状(抜け毛、薄毛、細毛化など)を含め、いずれも主に女性ホルモンの分泌量が低下することが一因です。女性も男性ホルモンが分泌されており、更年期以降、女性ホルモンの分泌量が減った場合、相対的に男性ホルモンの影響が強まり、「髪の加齢変化」が目立ってくるのです。
Q.
朝シャンが抜け毛の原因になってしまうなんて事、あるんでしょうか?
A.
基本的には1日1回で十分です。頭皮を清潔に保つことは大切なことですが、頭皮の自然な潤いまで奪ってしまう程、何度も洗う必要はありません。スタイリング剤等はシャンプー前にお湯で予洗いをするとよく落ちます。朝シャンが抜け毛の原因と言われる一番の理由は、朝は時間がないことが多く、きちんとシャンプーができなかったり、洗い流しが不十分なために頭皮が炎症を起こしてしまうためです。また、朝シャンでは、シャンプー後にゆっくりと時間をかけて頭皮から分泌される皮脂で作られる庇護膜ができる前に外出することになるため、有害な紫外線によって髪が傷みやすくなります。夜10時~2時の間、この時間帯に毛穴が皮脂などの汚れで詰まっていると、髪は思うように成長できません。このことからも、朝シャンではなく、夜寝る前にシャンプーをした方が良いでしょう。
Q.
女性用の育毛剤というのがありますが、やはり女性の頭髪治療には女性向きの育毛剤を使用した方が効果的なのでしょうか?
A.
その通りです。男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンや血流の低下が原因のように、男性と女性では薄毛の原因そのものが違います。やはりそれぞれの症状にあった育毛剤を使用することをお勧めします。
Q.
育毛剤にはどのような作用があるのですか?
A.
現在、さまざまな育毛剤が市販されていますが、育毛剤は基本的には血管を広げて頭皮や毛根の血流をよくする事で髪の毛が成長しやすい環境を整える作用があります。一方、発毛剤と言われるものは、毛を作る細胞に直接的に働きかけるので、生えてこなくなった髪を生やす作用があります。医薬成分として代表的なものに「ミノキシジル」があります。ミノキシジルを配合した発毛剤はドラックストアでも購入できますが、専門の医療機関で症状にあった濃度を処方してもらうことをおすすめします。
Q.
女性用のミノキシジルもあると聞いたのですが、ミノキシジルは女性の薄毛にも効果がありますか?市販の女性用のミノキシジルが入った商品を使用すると女性の薄毛は治りますか?
A.
女性用のミノキシジルも市販されています。しかし、病院で処方される医療用ミノキシジルに比べると市販のミノキシジルは作用成分の濃度が低いです。一度抜けた毛が成長期を迎えるまでの3~4カ月は目立った変化はありませんが、4~6か月ほど使用して、見た目・髪を触った時の感触でボリュームが増えたと感じられれば、効果があると言えます。効果を持続させたい場合は使い続ける必要があります。
Q.
パーマやカラーをよくするのですが、薄毛の原因になる場合もあるというのは本当でしょうか?
A.
一本の毛髪の構造は、十数万本の縦に走る毛皮質という線維束の周囲を毛小皮(キューティクル)が取り巻いています。まずカラーリングですが、染毛剤は永久染毛剤と一時染毛剤があります。ヘアカラーまたはヘアダイと呼ばれる永久染毛剤は、毛皮質内部において染料を化学反応させて着色し、洗髪では染毛効果はほとんど失われないが毛髪が損傷しやすく、酸化染毛剤の主成分のパラフェニレンジアミンは強いアレルギー反応を示し、ひどくかぶれる人がいます。一時染毛剤には表面被覆型と内部染着型があり、表面被覆型は毛小皮最外層表面に着色料を固着させ、一回の洗髪で落ちます。内部染着型はヘアマニキュアと呼ばれ、毛小皮内や毛皮質の一部に染料を浸透させて染毛効果が数週間の洗髪に耐え、永久染毛剤のように毛髪が損傷しません。髪の損傷が軽度で洗髪効果が数週間は保たれ、皮膚への刺激も少ないものを考えるとヘアマニキュアが良いでしょう。次にパーマですが、長軸に走る毛皮質の線維と線維をしっかりと横に繋いでいるシスチン結合を第一液(還元剤)で切断して好みのヘアスタイルを作ったあと、第二液(酸化剤)で再結合させますが、開裂した結合が全て再結合されないので髪は損傷され髪の強度の低下、弾力性の低下が起こりやすいのです。
Q.
海藻類を食べると髪によいのは本当ですか。
A.
海藻類にはミネラルや食物繊維が豊富に含まれています。確かに身体にはよいものなのですが、海藻類ばかり食べるのは考えもの。髪を構成するケラチンの元となるたんぱく質も必要です。栄養バランスのよい食事を摂るよう心がけることが大切です。
Q.
髪のためにサプリメントは飲んだ方がよいのですか。
A.
女性の薄毛の原因のひとつが栄養不足。栄養バランスを心がけた食事を摂ることが重要ですが、必要な栄養素を全て補おうと思うと、カロリー過多になってしまうことも。食事で補うことのできない栄養素をサプリメントで補給しましょう。
Q.
シャンプー後、ドライヤーを使うと髪が傷みませんか。自然乾燥のほうがいいのでしょうか。
A.
髪が濡れた状態で長時間放置すると、頭皮や髪に雑菌がたまりやすく、臭いの原因にもなります。さらに、濡れた状態は髪のキューティクルが開いているので、髪の毛の一本一本がとても傷つきやすくなります。乾きにくい根元を中心に短時間でさっと乾かせばサラサラになり、まとまりもよくなります。ドライヤーは途中で冷風に切り替え、交互に温風・冷風にするとキューティクルが閉じツヤも出ますよ。
Q.
生活サイクルが不規則になりがちですが、髪に悪いのでしょうか。
A.
心身を健康に保つための生活習慣は、髪の健康にも大切です。不規則な生活は、髪にも悪影響を及ぼしかねませんので一度見直し、正しい「食事」「睡眠」「運動」を日々の生活に取り入れてみましょう。
Q.
ダイエットを繰り返していますが、髪に影響はありますか。
A.
過剰なダイエットをすると、体は一時的に飢餓状態=栄養失調と同様の反応を示します。したがって、維持に不可欠な部分を優先し、髪への栄養供給が不十分になります。この結果、ツヤやハリ、コシが失われ、細毛化、脱毛などが進行してしまいます。たとえダイエット中であってもバランスの良い食事をとること、運動は日常的に取り入れることを念頭におき、減量はひと月あたり体重のマイナス5%以内にとどめて下さい。
Q.
育毛剤と発毛剤の違いは何ですか?
A.
育毛剤と発毛剤は、よく混同されてしまいがちですが、それぞれが異なる目的や役割を持っています。育毛剤は、「いま生えている髪の毛の維持にアプローチする」もの。将来起こるかもしれない薄毛や抜け毛を予防し、毛髪の健康を維持していくために使うものですので、薄毛が進行していない方におすすめなのが育毛剤です。それに対して発毛剤は、「いま生えていない髪の毛を生やし、毛量を増やす」ためのもの。薄毛や抜け毛を治療して改善するために使うものです。